歯周病とは
歯の代表的なものに、むし歯(う蝕)と歯周病があります。歯周病は歯を支える周りの組織(歯周組織)に起こる病気です。
プラーク(歯垢)の中の歯周病菌が歯茎に炎症を起こし、徐々に周りの組織を破壊していく細菌感染症です。症状が進行すると歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、やがて歯が抜けてしまう原因になります。
自分で気がつかない軽い歯周病を含めると、40歳以上の成人では5人に4人以上が歯周病にかかっているといわれ、歯周病は歯を失う最も大きな原因となっています。
■歯周病はどうして起きるの?
歯周組織は歯肉(歯ぐき)と歯槽骨(歯を支える骨組織)、歯根(歯の根元)をおおうセメント質、歯根と歯槽骨をつなぐ歯根膜からなり、歯を正しい位置にしっかり付着・固定するための強固な構造を備えています。
しかし、歯磨きが不十分で歯と歯肉の間(1~2ミリの溝)に細菌が住み着いて歯垢(プラーク)がたまると、そこに炎症が引き起こされます。歯根は顎の骨(歯槽骨)に支えられていますが、その小さな溝に歯垢がたまると、そこから発生するばい菌が様々な毒素を出し歯ぐきや歯槽骨を破壊していくのです。
■歯周病が引き起こす病気
歯周病は歯を失ってしまうだけでなく、その他様々な病気を誘発する原因となることが確認されています。例えばこのような病気があります。
認知症・脳梗塞・気管支炎・狭心症・心筋梗塞・細菌性内膜炎・冠状動脈疾患・誤嚥性肺炎・腎炎
など